引き直し計算とは?
Q.引き直し計算(元本充当計算)とは?
A.債権者との間における全部の取引を,利息制限法所定の制限利率に従って計算し直す作業。 これにより,当初から利息制限法の制限利率内で取引が行われていたとしたら,現在どれくらいの債務が残っているのか,あるいはどれほどの過払金が発生しているのかを知ることができる。 元本充当計算と呼ばれることもある。
引き直し計算とは・・・
引き直し計算は,全部の取引経過をもとにして,1つ1つの貸付及び返済という全部の取引について,利息制限法の制限利率に従って計算し直す作業のことをいいます。
これによって,利息制限法違反の取引を行っていた場合,どれだけ余分に払っていたのかが判明します。 そして,払いすぎた分を,残っている借元本に充てるように計算していくのです。
また,減らすどころか借金が全部なくなり,さらに払いすぎているということもあります。 いわゆる過払金が発生しているのかどうかということですが,これも引き直し計算によって判明します。
この引き直し計算は,任意整理であろうと,破産であろうと,個人再生であろうと,債務整理をする以上は,まず第一に必ず行われます。 正確な借金の総額を知るために必要不可欠だからです。
取引履歴の開示請求・・・
引き直し計算をするためには,それまでに行ってきたすべての取引の経過を調査する必要があります。
とはいえ,今までの取引の経過について,すべて書類が残っているとか,事細かに覚えているとかいうことはあまりないでしょう。
特に,貸金業者からの借入れの場合などは,借りたり返したりを繰り返しているのが普通ですから,細かい各取引の証拠をとっておいたり,内容を覚えていたりする場合の方が少ないくらいです。
そこで,債権者に対して取引履歴の開示を請求しなければなりません。 そして,開示された取引履歴に基づいて引き直し計算を行います。
取引履歴が開示されなかった場合には,持っている資料や記憶に基づいて取引履歴をできる限り再現します。 そして,それに基づいて引き直し計算を行います。 これはあくまで推測で履歴を再現するものであることから,「推定計算」と言われることがあります。
引き直し計算の方法・・・
引き直し計算は,実際には非常に大変な計算が必要となります。 しかも,取引回数が多ければ多いほど複雑になっていきます。 したがって,一からすべてを計算していくというのは大変な労力です。
しかし,最近は,引き直し計算用のソフトが出回っています。 インターネットのサイト上にも紹介されている場合がありますし,市販の書籍にも付録として計算用ソフトがついているものもあります。
これらを利用すれば,非常に簡単に引き直し計算をすることができます。 下記の関連書籍にもソフトが付属されています。
したがって,引き直し計算自体は,たいして難しいことはありません。 時間さえあれば誰でも行うことが可能です。
むしろ問題は,取引履歴の開示の方でしょう。 特に,債権者が取引履歴を開示してこない場合が問題となります。 取引履歴の再現を行うことが非常に困難だからです。
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