日掛け金融(日賦貸金業者)とは?
Q.日掛け金融(日賦貸金業者,にっぷかしきんぎょうしゃ)とは?
A.物品販売やサービス業など従業員5人以下の零細小規模業者に対し,返済期間を100日以上とし,そのうち5割以上の日数は融資先に直接出向いて集金することなどを条件として,54・75%という高金利での貸付けが認められている貸金業者のことをいう。
日掛け金融(日賦貸金業者)・・・
日掛け金融という類型の貸金業者をご存知でしょうか? 日賦(にっぷ)貸金業と呼ばれる家臣業者のことです。
簡単にいうと,通常の貸金業の場合には月単位で返済をしていくことになりますが,この日掛け金融の場合には,日単位で返済をしていくことになります。
零細小規模事業者にとっては,当座の資金を賄うために審査の比較的緩い貸金業者からの借り入れが必要となる場合があります。 日掛けの場合,日ごとに売り上げから返済をしていくという形態をとるため,審査が緩くなり,お金を借りやすくなりますから,零細小規模事業者にメリットがある…と考えられて認められた制度です。
日掛け金融の落とし穴・・・
しかし,実態はまったく異なります。 零細小規模事業者の救い主になるどころか,零細小規模事業者を食い物にする悪質日掛け金融が次々と生み出されていきました。
それもそのはず。 日掛け金融の場合,通常の貸金業者よりもさらに高い,というよりも比べものにならないほどの高金利で貸付けをしていたのです。
無論,利息制限法の制限は日掛けであろうと,通常の貸金業者であろうと変わらないのですが,出資法の上限金利,つまり刑事罰を受けるほどの高金利となる上限が全く異なっていました。
通常の貸金業者の場合,29.2パーセントが出資法の上限金利であり,これを超える金利を付けると刑事罰を受けることになっていました(なお,貸金業法改正によりさらに上限金利は低くなります。)。
ところが,日掛け金融の場合,上限金利が,54.75パーセントまで刑事罰の対象とならないものとされていました。 100万円借りると,1年後には154万円,つまり,1月後にすら4万5000円程度もの利息が付いてしまう計算になります。 1日に換算すると,1500円ほどが利息として加算されるというわけです。
しかも,平成13年までは,日掛け金融の出資法上限金利は109.5パーセントだったというのですから,上記金利の倍額です。 100万円借りると,1日で3000円近くもの利息がつけられていたのです。
これはもう,いわゆる「といち」,つまり10日で1割の超高金利とまではいかないまでも,通常であれば返済はほぼ不可能に近い利息です。 なお,上記100万円借りた場合でいうと,1月で約10万円ほどの利息が付けられることになります。
しかも,日掛け金融にはこの出資法上限金利すら遵守しない違法業者が多く,事業者のみならず,一般消費者にまで日掛けで貸付けを行う者がおり,重大な問題とされていました。
そのため,日掛け金融に対する法的規制が徐々に強化され,一定の要件を満たさない限りは日掛け金融として認めず,しかも,上限金利も引き下げられていきました。 そして,現在ではついに,貸金業法改正によって,日掛け金融という制度自体が廃止となることになっています。
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