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残高無視計算(ゼロ計算)はどうやって争うべきか?

2012年01月22日

Q.残高無視計算(ゼロ計算)はどうやって争うべきか?


A.取引が,取引履歴冒頭記載の日付よりも5年から7年程度以上前から行われていたことを立証することが最も重要となってくる。場合によっては,契約条件や返済金額などについてもある程度の立証が必要となる場合がある。




残高無視計算(ゼロ計算)


貸金業者が取引履歴を取引の途中からしか開示してこない場合に,その取引履歴の冒頭に記載されている残高を無視し,冒頭残高を0円として引き直し計算をすることを,「残高無視計算(ゼロ計算)」といいます。


このゼロ計算は,実際の裁判では,冒頭残高が0円であると推定することができるかどうかの問題であると考えられています。したがって,消費者の方で,冒頭残高が0円と推定できるという根拠を示さなければならないということになります。




冒頭残高が0円と推定されることの立証


前記のとおり,冒頭残高が0円であると推定することができることの根拠は,消費者の側で立証しなければならないという場合が大半です。


そこで,その立証方法を検討する必要があります。


立証において最も重要なことは,いつの時点から取引を開始したのかという点です。


一般的にいって,利息制限法所定の制限利率を超える利息を支払いながら貸金業者と取引をしていた場合,だいたい5年から7年ほどで,約定の残高は0円(または過払い)となると考えられています。


したがって,取引履歴の冒頭に記載されている日付よりもが5年から7年程度以前から開始されていることを明らかにできれば,冒頭残高が0円となっている可能性が高いということを推定させる重要な事実ということになるでしょう。


具体的にいえば,契約書,領収書,請求書または取引における貸金や返済が記載されている銀行預金の通帳の履歴などを証拠として提出し,5年から7年以上前に取引をしていたことを立証することになるでしょう。


もちろん,取引開始時期だけでは,冒頭残高が0円であったとはいえません。それまでにどのような取引がなされていたのかということも,ある程度立証する必要があるでしょう。


この点については,可能であれば,どのような取引であったのかという証拠,特に毎月どのくらい返済していたのかという証拠があれば,より説得力が増すでしょう。


どのような契約条件であったのかを証明するために,契約書などがあればなおさら有効です。


以上のような立証が可能であれば,裁判においても残高無視計算が認められる可能性は高いといえます。


もっとも,そのようにさまざまな証拠がない場合でも,5年から7年以上前に取引があったことを立証できれば,それだけで残高無視計算が認められるという場合もあります。


ゼロ計算はあくまで「推定」です。したがって,冒頭残高が0円となることについて完全に立証する必要まではありません。0円と推定できるだけの根拠をいくつか示すことが可能であれば,0計算は認められることが少なくないでしょう。

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